下腹部の激しい痛みで倒れてしまい、救急車で運ばれたという女性から相談を受けました。
3年ほど前から生理不順・不正出血・生理期間中のめまい・下腹部痛があったといいます。昨年頃から徐々に下腹部痛が強くなり、婦人科で検査を受けたところ左卵巣のチョコレート嚢腫と診断されました。
倒れたあとからは痛みの頻度も増え、現在は月の半分はどちらかの卵巣や下腹部に痛みがある状態が続いております。
チョコレート嚢腫を東洋医学的に考察すると、まず第一に「瘀血(古血)」が関係すると考えられます。
東洋医学で言う「血(けつ)」とは、現代医学で言う血液やリンパ液に近いものであり、健康であれば全身をぐるぐると元気よく巡っていると考えられています。この「血」が何らかの影響でうっ滞し巡りが悪くなっている状態を瘀血といいます。
自覚症状としては、生理不順・便秘・頭痛・めまい・のぼせ・足の冷え・出血しやすい・肌荒れなどが代表的なものです。
舌の裏側に血管が浮き出ている方も瘀血があります。Checkしてみてくださいね。
この方も舌の裏に静脈の激しい怒張があり、瘀血体質が伺えました。氣功でCheckすると腹痛の箇所と卵巣の箇所に共通する瘀血の反応があります。チョコレート嚢腫・下腹部痛の原因は瘀血と考え治療を開始しました。
煎じ薬を1種・粉薬を2種・粒薬を1種使い、改善スピードを上げるため複数の漢方を使った方法で取り組み始めることとしました。
1ヶ月後。服用を始めてしばらくすると痛みが治まり、現在はほぼ痛みが出ることは無いそうです。ご本人も初回の相談とは違い笑顔がこぼれておりました。嬉しいですね(^^)
その後も婦人科の体調は順調に進んでいきました。途中で泌尿器科の症状が出てきましたが、少しお薬を調整し事なきを得ることができました。
治療開始から9ヶ月ほどで減量を始め、約1年で漢方薬を卒業といたしました。
複数の漢方薬を使ったことが功を奏した症例といえるでしょう。
【漢方費用の目安】
煎じ薬 2週間分 6,400円
粉薬A+B 2週間分 7,600円
粒薬 2週間分 2,000円
(効能効果には個人差がございます。当内容は同等の効果を保証するものではございません。あしからずご了承くださいませ。)