機能性ディスペプシア(FD)のつらい胃の不調に|体質から整える漢方相談

機能性ディスペプシア(FD)とは

機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia/FD)は、内視鏡や血液検査では異常が見つからないにもかかわらず、胃の不快感・もたれ・痛み・吐き気などが慢性的に続く状態です。
日本消化器病学会の機能性消化管疾患診療ガイドラインでも「器質的疾患のない慢性的な上腹部症状」として定義されており、消化器科の外来では非常に多く見られる病態です。

主に関与する要因として、以下が挙げられています。

  • 胃の蠕動運動の低下
  • 胃粘膜の知覚過敏
  • 自律神経・ストレスの影響
  • ヘリコバクター・ピロリ菌感染

ただし「これが原因」と特定できるケースは少なく、複数の要因が重なっているのが実情です。
だからこそ、対症療法だけでは改善しにくいという側面があります。

あなたの胃の不調、こんな症状はありませんか?

  • 胃がいつも重だるい
  • 食後に胃もたれが続く
  • みぞおちのズキズキした痛み
  • 少し食べただけで胃がパンパンになる
  • 吐き気、ゲップ、胃に物が残る感じがいつまでも消えない

これらが続いているのに、「検査では異常なし」と言われた方——
それが機能性ディスペプシア(FD)です。

また、下痢・腹部膨満・ガスなど、過敏性腸症候群(IBS)に近い腸の症状を同時に抱えている方も少なくありません。
これらの症状があるのに病院で「異常なし」と言われてしまう……そんなつらさを抱えたまま、当薬局にご相談にいらっしゃる方がとても増えています。

実は私自身も、同じ症状で苦しんでいました

私自身も、昔は突然襲ってくるみぞおちの激しい痛みに悩まされていました。

夜中に目が覚めるほどの痛み、食べるのが怖くなるほどの胃もたれ、常に胃に石が詰まっているような不快感。

同じ症状を持っていない人には中々わかってもらえない辛さだと思います……。

そのときに出会ったのが、漢方薬で体を根本から整えるという方法でした。
今でも毎日、ほんの少しですが体質改善のための漢方を続けており、おかげさまで元気に過ごせています(^^)

この時の経験を活かし、機能性ディスペプシアの患者さまにも日常生活でのアドバイスや漢方治療のコツをお伝えさせていただいております。

症例紹介|機能性ディスペプシアと漢方での改善例

30代女性。みぞおちの痛み胃の不快感が続き、病院では異常なしと診断。
漢方相談により体質を見直し、ストレスケアと胃の働きを整える処方で、徐々に症状が軽減。
現在は日常生活を快適に過ごされています

機能性ディスペプシアと漢方——よく使われる処方の例

機能性ディスペプシアに対して、漢方では体質・症状のタイプによって使う処方が変わります。一般的によく挙げられるものを以下に示します。

タイプ代表的な処方例
胃のもたれ・食欲低下・疲れやすい六君子湯、香砂六君子湯
みぞおちのつかえ・吐き気・ストレス半夏瀉心湯、半夏厚朴湯
ストレス・イライラ・胸脇苦満柴胡疎肝湯、四逆散
冷えが強く・胃腸全体が弱い人参湯、附子理中湯

ただし、同じ「胃もたれ」でも、体質が違えば合う処方は変わります。
処方名はあくまで出発点に過ぎません。

六君子湯が効く人と効かない人——その違いはどこにあるか

「FDに漢方」と調べると、六君子湯の名前をよく見かけます。
たしかに有効なケースは多いかもしれません。
しかし、同じ処方を飲んでも改善する人とそうでない人がいます。

なぜ違いが出るのか。

処方名が症状の傾向に合っていても、その人の体質に本当に合っているかどうかは別の話だからです。
漢方はもともと、疾患名ではなく「その人の今の状態」に処方を合わせるものです。
体質・体力・気の巡り・冷えの有無……これらが変われば、選ぶ処方も変わります。

当薬局では、気功をベースにした体質確認の技法「糸練功(しれんこう)」を用いて、処方がその方の体に本当に響くかどうかを確認したうえで処方を組んでいます。
「なんとなく合いそう」ではなく、体が示す反応をもとに選ぶ——
これが紫雲の処方の出発点です。

▶糸練功についての詳しい解説はこちら

当薬局のアプローチ:体質・ストレス・症状、三位一体で

機能性ディスペプシアに対して、当薬局では次の3つの視点から漢方的なアプローチを行っています。

① 今出ている症状を和らげる

痛み・もたれ・吐き気など、表面に出ている症状に対応する処方です。

② 自律神経・ストレスを整える

精神的な緊張や不安、不眠など、心の状態にも対応します。
ストレスが胃に影響し、胃の不調がさらにストレスを生む——
この悪循環を断ち切ることが大切です。

③ 根本の体質を変える

冷え・気の滞り・水分代謝など、症状の土台にある体質を整える処方です。
ここを変えなければ、一時的に楽になっても再発しやすくなります。

この3つを煎じ薬で丁寧に組み合わせるのが、当薬局の基本的なアプローチです。
エキス剤(粉薬)と異なり、煎じ薬は生薬の配合・量を細かく調整できるため、体質に合わせた処方の精度が上がります。

お一人おひとりに合わせたご提案を

機能性ディスペプシア(FD)は、数値や画像には現れにくいため、周囲に理解されにくく、孤独を感じることもあるかもしれません。

ですが、あなたの不調は、きっと体からの「助けて」のサインです。
その声に、漢方の知恵でしっかりと向き合っていきませんか?

どこに行っても治らなかった方へ。あきらめる前に紫雲にご相談ください。