ある日、遠方の方からお電話でご相談を受けました。10年以上もの間、様々な症状で悩んでいるといいます。病院の治療はもちろんのこと、漢方薬局も3軒ほど通い合計5年ほど服用していたのですが、体調は思うように改善されないといいます。
当店でも時間はかかるであろう旨をお話し、合意の上で治療を行うことといたしました。
一番最初に症状を起こしたのは15年前とのことです。ストレスが掛かる生活を続け、突然、天と地がひっくり返るほどのめまいを起こしたといます。その後はふわふわとしたフラつきが続いているようです。
さらに数年後、別のストレスが掛かり今度は動悸と過呼吸症状を発症。病院でパニック障害と診断されました。
現在は常に頭が揺れている感覚があり、首の後ろや身体全体が重く、常に上半身に力が入っている状態です。のぼせもひどく、胸の圧迫感も時々あるといいます。
これらの症状とは別に、膵炎と過敏性腸症候群(IBS)を5年前に発症し、現在症状が激しいため、そちらの治療も希望されました。
漢方医学的な対応として、まずは「氣の巡りのトラブル」と「膵炎体質」に取り組み、全体症状が落ち着いてきたら「めまい体質」を整えることといたしました。
氣功によるCheckでは、予想通り「水毒による氣のうっ滞」の反応が確認できました。膵炎体質も「中焦の熱」を整えることにより治療できると思われます。
服用を始めてから順調に体調は上向いていきました。しかし半年後、ストレスで体調を崩し症状が悪化してしまったのです。
氣功でCheckすると頚椎に反応があります。氣の巡りの漢方薬を頚椎に対応できるように調整いたしました。
2週間後、なんとか体調を持ち直し、事なきを得ました。しかし、その1年後にめまいの大きな発作を発症。めまいの漢方薬を中心に取り組むことに方針を改めました。
現在、半年が経過しているが良い状態が続いております。
氣功で見るとまだ病邪・邪気の勢いがありますが、もうしばらく体質改善を進めていくと外邪による負荷にも対応できるものと考えられます。
治療途中であり、さらに数年単位でのお時間が掛かっている症例をご紹介いたしました。
年数が経っている体質ほど改善に時間がかかる傾向にありますが、焦らずにじっくりと整えていくことが一番の近道であると考えられます。
もうダメだとあきらめる前に、一緒に良くなる方法を探していきましょう。
(効能効果には個人差がございます。当内容は同等の効果を保証するものではございません。あしからずご了承くださいませ。)