起立性調節障害とは?〜漢方で見直す体と心のバランス〜

起立性調節障害ってどんな症状?

「朝、なかなか起きられない」
「学校へ行こうとしても体がついていかない」

そんな日々が続くお子さまを見て、不安を感じる保護者の方が増えています。

起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)は、主に小学生から高校生の思春期に多くみられる状態で、自律神経のバランスが乱れることで起こるとされています。
特に朝に症状が強く出やすいのが特徴で、「やる気がない」「怠けている」と誤解されてしまうことも少なくありません。

たとえば、こんな症状がみられます。

  • 朝なかなか起きられない
  • 立ちくらみ、動悸、めまい
  • 食欲がわかない、頭痛がする、すぐに疲れる
  • 学校に行けず、気分が落ち込んでしまう

こうした状態は、起立性調節障害の方に多くみられる特徴です。

この不調には、検査で異常が見つかるような明確な病気(器質的疾患)はないことが多く、自律神経の働きの乱れが中心にあると考えられています。

思春期は、体も心も大きく変化する時期
そこに学校生活や家庭でのストレス、睡眠リズムの乱れなどが重なると、自律神経がうまく働かなくなってしまうことがあります。

検査で異常がないために、「怠けているだけでは?」という誤解を受けやすく、
ご本人もご家族もつらい気持ちを抱えたまま孤立してしまうこともあるのです。

西洋医学での治療と限界

起立性調節障害の症状が出ると、まずは小児科や内科、あるいは心療内科を受診される方が多いと思います。
そこで一般的な検査をおこない、脳や心臓などに器質的な異常がないと判断されると、「起立性調節障害」と診断されることがよくあります。

診断後は、生活習慣の見直しや、必要に応じて投薬による対症療法が中心となります。
ただし、このアプローチはすぐに効果が出るとは限らず、数ヶ月から数年にわたって経過を見ていくケースも少なくありません。

実際に、「なかなか効果を実感できない」「良くなっているのかどうか分からない」といった声が、患者さまや保護者の方から寄せられることも多いのが現状です。

このように、先が見えにくく、本人も周囲も不安を抱えやすいのが、起立性調節障害の難しさのひとつです。

そのような中で、体質やバランスを重視する漢方の視点に希望を感じてご相談に来られる方が増えています。
西洋医学とは異なる“もうひとつの物差し”として、漢方を補完的なアプローチとして取り入れていく選択肢が注目されています。

👉起立性調節障害の詳しい説明はこちら

漢方でのアプローチとは?

起立性調節障害は、「この薬を飲めばすぐ治る」という単純なものではなく、その人の体質や生活環境、心の状態など、さまざまな要素が絡み合って現れる不調です。
だからこそ、漢方では「症状」だけに注目するのではなく、その人全体をまるごと見る視点を大切にしています。

漢方には独自の考え方があります。
それは、人の体は「気(エネルギー)」「血(血液や栄養)」「水(水分やリンパ液)」の3つの要素で成り立っているというものです。

この3つのバランスが崩れることで、心や体にさまざまな不調が現れると考えられています。
だからこそ、バランスを整えることにより、お身体の根本からの見直しが可能になります。

「なぜ今、この状態になっているのか」
その理由をひとつひとつ丁寧にひもときながら、その人本来のリズムを取り戻していく――
それが漢方のアプローチです。

「学校に行きたいけど行けない」
「家族も、どう対応したらいいのかわからない」

そんな状態にそっと寄り添い、その子らしさを引き出していく――
それが、漢方の持つやさしく、芯のある力です。

起立性調節障害によく見られる体質タイプ

同じ「起立性調節障害」と診断されても、体質によって症状の出方やつらさの感じ方は人によってさまざまです。
漢方では、体のバランスやエネルギーの流れを見ながら、体質に合わせたサポートをおこないます。
ここでは、起立性調節障害でよく見られる4つの体質タイプと漢方相談でよく使われる処方の一例をご紹介します。

タイプ処方例特徴的な症状
🔋 気虚補中益気湯・六君子湯朝からぐったり・食が細い
❄️ 陰証真武湯・八味地黄丸冷え・低体温・朝起きられない
💫 血虚帰脾湯・当帰芍薬散めまい・ぼーっとする・眠りが浅い
🌪 気毒抑肝散・加味逍遥散イライラ・緊張・ストレスに弱い

※ 実際の処方は専門家による体質判断が必要です。まずはお気軽にご相談ください。

👉詳しい体質タイプ別の特徴はこちら

実際のご相談・体験談から

👩【大学1年・女性】起立性調節障害とIBSを乗り越えて、笑顔の大学生活へ

Before(ご相談時)

中学3年生の頃から「朝起きた瞬間に吐き気がする」「めまいや腹痛が一日中続く」といった症状に悩まされ、学校へ通うこともままならない日々が続いていました。
起立性調節障害とともに、過敏性腸症候群(IBS)も併発。病院や整体なども試されたものの、改善には至らず、不安を抱えながら当店にご相談いただきました。

「これからどうなるのか…」という不安な面持ちで、お母様とご一緒にご来局されました。

After(漢方相談後)

漢方的な体質チェックの結果、「五志の憂」「水毒」「脾虚」「熱証」など複数の体質的偏りが見られました。
そのため、段階を分けて体調の変化に合わせながら処方や養生を調整。

段階的に回復が進み、最終的には「大学生活が楽しいです!」とご本人の表情も明るくなりました。

「今では楽しい大学生活を送っています。絶望しかなかった私に、今の生活を与えてくださって本当にありがとうございます。」

ご本人の努力とご家族の支えがあってこそ、ここまでの変化につながりました。

🧑‍🎓【高校1年・男子】朝起きられず、欠席が増加

Before(ご相談時)

小学生の頃から「朝が苦手」ではありましたが、中学生になると本格的に朝起きられなくなり、欠席が目立つように。
病院では 起立性調節障害 と診断されましたが、はっきりとした改善は見られず、ご家族も対応に悩まれていました。

「これから高校生活が始まるのに、このままで大丈夫なのか…」と強い不安があったそうです。

After(漢方相談後)

ご家族のご紹介で当店へ来局。体質チェックの結果、“気虚+気滞タイプ”と判断。
エネルギーを補う処方に加え、気の巡りを整える漢方を組み合わせてスタート。

1〜2ヶ月で午前中の活動が少しずつできるようになり、3ヶ月目には「朝起きて学校に行ける日」が増えてきました。

「表情が明るくなった」「最近は自分から話しかけてくれるようになった」と、ご家族も笑顔で話してくださいました。

💬 まとめ|体質を知ることが、ケアの第一歩に

漢方では、「体質を見極めて、その人に合ったケアを選ぶ」ことが基本です。
同じ起立性調節障害でも、その方の“内側の状態”によって必要なケアがまったく変わってくることがあります。

起立性調節障害は、漢方の視点で「体質」を見直すことで、自然な回復力を引き出すサポートが可能です。
「いまのつらさに何もできない…」と思っていた方にこそ、一歩を踏み出していただきたいと思っています。

🌱 無理なく、やさしく。
一人ひとりの体と心に寄り添う漢方で、毎日を少しずつ取り戻していきましょう。

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よくあるご質問(Q&A)

Q. 病院と併用しても大丈夫ですか?
→ はい。漢方は西洋医学と併用されることも多く、ご相談内容に応じてご案内いたします。

Q. 子どもに漢方薬を使っても大丈夫?
→ お子さまの体に負担の少ない処方も多く、安全性を考慮してご提案しています。

Q. 費用や期間はどのくらいかかりますか?
→ 体質や症状により個人差がありますが、まずはご相談いただいた上で最適なプランをご案内しています。

👉漢方ってどのくらいかかるの?よくあるご質問はこちら

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(効能効果には個人差がございます。当内容は同等の効果を保証するものではございません。あしからずご了承くださいませ。)